記憶の天窓

好きなものの記憶

7月22日HGT追加公演の話

 

嘘はつきたくないので本当のことを言います。

 

途中まで「今日のライブはあんまりだな」って思ってました。
ごめんなさい。超間違いでした。
というか、してやられました。終わる時には嵌められた!悔しい!て気持ちが湧き上がってました。
これは私の感覚の話です。勿論「一曲目から最後までずっと良かった!最高!」て人がいるのも分かってます。というかそっちが大多数だと思います。

 

「あんまりだな」という表現の仕方も実は少し間違いで、当たり前ですけどダンスも歌も出来は最初から良かったです。
序盤で涙も出ました。でもそれは楽しくて〜とか、幸せで〜とかだからではなくて、あまりに切なくて悲しかったからです。曲だけのせいではなく、マイサイとか耳すまとか、アップテンポな曲ですら悲しかった。

 

端的に言うとものすごく無機質に見える瞬間が多かった。笑顔も見せるし表情もコロコロ変わるけど、でもなんだろう、意識が宿ってるように見えない気がしてしまって。歌もダンスも上手いから余計にそう見えて、恐怖すらありました。

 

 

出てきてすぐの『若くない者のすべて』の立ち位置についた時の推しの顔。
目線はそのまま、顔を少し上げて目を細めた、フロアを見下ろすような瞳になったその瞬間がすごくゾッとしました。後から思えば、推しのこの表情がライブのスタートで良かったと思ったのですが。

 

私が序盤の無機質さに震えている中で、唯一〈動〉の印象が強かったのはやっぱりきまるくんでした。
半ばぼんやりとしながらライブを見ていて、『マイノリティーサイレン』の終盤できまるくんが一番上手につくために駆けて来た時ものすごくハッとしました。
あと『TOO SHY SHY PEOPLE』の1サビ入りのジャンプの高さ。ここまで高いのは私は初めて見たかもでした。先日FGLでジャンプした時に頭がぶつからないように天井に手をついていたのを見て、もっと天井の高い場所でライブしてほしいなーと思ったところだったので、思う存分飛んでて嬉しかったです。
彼が「希望」と呼ばれるに相応しいと思う瞬間がまた増えてしまいました。
だから序盤で不安になった時はきまるくんを見てました。

 

この無機質さの印象が変わってきたのは『ホモサピエンス』から。
曲入りにミキちゃんがタイトルを呟くところ、大阪の時はクールめに呟いていた気がするのですが、今日は少し感情の入った声で呟いてました。
切なくて苦しくて、でも暖かいこの曲を歌う四人の顔に今日初めて感情が見えた気がしました。

 

そして『ウサギと賽子さん』。
イントロの振りから歌に入る直前に、腕を閉じる動きと一緒に瞳を閉じて、腕を開くと同時にパッと瞳を開いて歌い出す推しの顔がすごく好きです。
本来一番無機質さを感じる振りの多い曲ですが、今日はこの曲の振りが、虚しくて苦しくて切ない曲の中で必死にもがく四人の姿に見えて、すごく生命力を感じました。
もしかして私はとんでもない思い違いをしていたのではないか、と思ったのは正にこの曲を見ていた時でした。

 

それが確信に変わったのはその次の『ネコの恩返し』。
イントロで指を畳む振りをしてからステージ全体に広がった時の四人の顔!キラキラした紛れもないアイドル。さっきまでの比じゃない。
揺るぎなくて力強くて眩しい。
私が人生で初めて好きになったアイドルの姿。

 

三原色、まるも、シワGAY、とステージ上とフロア側からとで思う存分わちゃわちゃした後、『病める時も健やかなる時も』。
やっぱり冒頭のきまるくんパートがすごく綺麗。普段の、素の状態のふわふわしてる感じからは想像できないほど色気と儚さを持った歌声。
アイドルソングというほどはちゃめちゃにキラキラはしてない、でもこんなに穏やかで優しくて心の底から寄り添ってくれる曲を私は他に知りません。

 

本編最後が『そっ閉じ青春』。
これがきっと今日のライブの全てであったように思いました。私が「してやられた」と答えが出たのがここでした。
この頃には序盤の無機質さはもう全くなくて、意思を持った〈一人の人間〉が四人。過去に何を背負い、どう生きていくか。堂々としたアイドルであり、人間である姿。
最近の私はそっ閉じでいつも泣いてしまっていたのですが、今日は泣きませんでした。私も強くありたかったから。

 

アンコールの『カエルのうた』は推しのジャンプがいつにも増してすごい可愛かった!なんかお茶目に見えました。
大阪の時は音が止まっちゃったのでリベンジできて良かったです。

 

『yesterday the once more』の2サビ終わりあたりでミキちゃんが涙ぐんだのを見た時、こっちまでグッときてしまいました。
ミキちゃんが泣いた理由は本人がツイッターで言っていたのでわざわざ私が書く必要はないですが、こんなにファンとアイドルが両想いの現場はそうそうないんじゃないかなと思いました。

 


私が勝手に感じた今日のライブ全体の印象は
〈一人の人間が意識を宿していく様〉
でした。

傷ついたり、苦しくなったりした後、どうやって再生していくか。
もっと言うと、四人がどんな感情を抱いてアイドルになっていったか。
その過程を見せつけられたような気がしました。

これは私の情緒とか見てた角度とか色んなものが関係して「私にはそう見えた」というだけです。本人たちは最初から本気で全力だったのも重々承知してます。
私は二丁魁を知ってまだ二ヶ月半過ぎで、二丁ハロのことはおろか、二丁魁になってからのこともほんの少ししか知りません。
だから、ここに至るまでの四人の感情の流れを垣間見たような気分でした。

 


私は5月1日のO-EAST公演を見れなかった人間です。私は二丁魁を知ったまさにその日が5月1日で、さすがにEAST公演には間に合いませんでした。今となっては「見たかった〜!」という気持ちばかりですよ。
でも同じO-系列とあって、WESTって会場の感じがちょっとEASTに似てるんですよね。もちろん EASTの方が広いんですけど。
今日WESTでライブを見て、EASTもこんな感じだったのかなあ、と少し思いを馳せてしまいました。
またEASTでやってくれるといいな。というか EASTどころではなく、もっともっと大きい会場で公演できるアイドルだと思ってるので、ぜひもっともっと広いステージで歌って踊ってる姿を見たいです。

 

まだまだ大きくなれるし、私が言わずもがな大きくなるアイドルですよ!